クルーのお仕事 by バックパッカーになれなくてでタグ「英語レベル」が付けられているもの

外資系、しかも海外ベースで外国人と一緒に働くスチュワーデス(客室乗務員)だったら英語はネイティブ並に話せて当然、と世間の人は思うかも知れませんし、私自身「そうなのだろうな」と思っていましたが、実際はそうでもありませんでした。

とはいえ、採用試験は書類審査から面接や会場での案内まで全て英語ですし、渡される書類も英語だったりするので、「英語なんてまったくできません」という人には厳しいと思います。でもある程度相手の言っていることが分かって、自分の言いたいこともなんとか言えるレベルくらいの人で、客室乗務員としての資質があればなんとか受かっていたようです。

当時C社は英語力が足りない採用者達のためにイギリスでの英語研修、というプログラムを用意していて、対象者は訓練が始まる前にイギリスでみっちり英語の勉強をさせられていたようです。その後は会社負担ではなく、自己負担制になったようですがC社に関して言えば「英語はいまいち」でも適性があれば採用する方針だったようです。逆に英語がすごくできても客室乗務員としての資質がなければ落とされる、ということです。当たり前といえば当たり前ですが...。

とはいえ、留学経験者が多いのも事実。
一緒に入社したクラスメートを見渡すと、9割が1年程度の留学経験者でした。訓練中は朝から晩までなじみのない航空英語に触れるわけですし、実際の乗務を始めても英語がツールになるので英語はできるに越したことはないということです。

具体的な数値で言うと、TOEICでいうと800点以上程度の英語レベルがないと入社してからが厳しいかも知れないと思います。でもこの数値も絶対的ではなくて、私自身はアメリカに8ヶ月間交換留学をしていたので日常生活するには不自由しないレベル(TOEICは大学4年当時で947点)だったのですが、それでも訓練で教えられることをすぐに理解して行動したり、表現したりするのは大変でした。

要は学校的尺度の英語力よりはブロークンでも自分のペースに周りを巻き込る力の方が重要なのだと思います。だから「ネイティブ並」の綺麗な発音でスマートにしゃべる人、というのは意外と少なく、C社スタンダードの英語(これについては別の機会で触れたいと思います)でブロークンながらも面白おかしく自分を表現する人が多い、という点で「ネイティブ並みの高度」なレベルは必須ではなかった、と言えるのです。

余談ですが、C社で2年半を過ごし、様々なアクセントの英語に触れ、常に英語のドキュメントに囲まれ、個人的にも英文雑誌や本を愛読していた成果があったのか、帰国直後に受けたTOEICで990点を取得するまでに至りました。